所長メッセージ

知念 保則 知念のエッセイ集

所長のメッセージとして、当研究所の目指すところと特色、そして理想とする通訳案内士のお話をしたいと思います。

当研究所の目指すところは、会員が「良き通訳案内士」になるために支援することです。「良き通訳案内士」とは語学や技能が優れているとともに人間的にも魅力のある通訳案内士と考えています。 当研究所のモットーである「研修・研究・実践(仕事)」を通して、訪日外国人観光客に日本の良さや日本の正しい姿を紹介できる通訳案内士を一人でも多く輩出することが当研究所の使命と考えています。

新人ガイド研修では、経験豊かな先輩ガイドが観光案内の基本や心得から通訳案内士の実務や添乗業務に至るまで親身になって指導します。定期的に実施されるガイド研修は、ベテランガイドの指導の下、新人ガイドも中堅ガイドも共に知識を深め、案内の仕方をさらに向上させる良い機会になっています。

分科会では、観光案内で求められるさまざまな分野について研究し、知識を深めることができます。自分で学びたいことを会員に呼びかけて分科会を主催することもできます。また他の会員が主催する分科会に参加することもできます。会員同士がある特定分野を研究し、知恵を出し合うことで、自分一人の勉強では得られない多くの収穫が期待できます。
最終的には、研修・研究を通して体得したことを実践の場である仕事に活かすことが目標になります。

以上のように、「研修・研究・実践(仕事)」を三位一体としてとらえることによって、物事を単に「広く浅く」ではなく、「広く深く」考えられるようになります。人間性豊かで、政治・経済から文化や日常生活に至るまでさまざまな分野に造詣が深く、顧客の立場に立って考え、行動できる通訳案内士は私たちの理想とするガイド像です。

最後に、多くの通訳案内士が私たちの考えに賛同され、私たちとともに切磋琢磨して、自らの能力を最大限に伸ばし、有意義なガイド人生を歩まれることを願っています。